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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第15章 神様のイジワル
『・・・リョウキ、杖、』



食事を終えて

器用にヒョコヒョコと席を立つ弟に

オレは立てかけてあった松葉杖を渡す




『ぁ~…大丈夫』





『もう片足に…負荷がかかりすぎるぞ』





『・・・うん』




それなりに説得力を持ったであろう

オレの言い分に

弟は素直に従って杖を受け取った





体も…デカイ

態度もデカイ(←オレに対しては、ね)

そんな、うちの弟とは言え


負傷してるその体は心配で

自室のある2階に向かう弟に

そっと付き添った



普段なら・・・なんてことのない階段





『・・・リョウキ?』



オレは階段を登ろうとする弟を止めて

その目の前にしゃがんだ





『いや・・・ざけんなし(笑)』




思いがけなかったのか

それとも本当にふざけてると思ったのか

リョウキは苦笑いして断った




『ふざけてる場合か』




『やめろよ(笑)誰がテメーなんかに』





ふざけて返してくれるくらいで

内心ホッとしていた




『両親(おや)にはもっと酷だろ♪

この家じゃ、オレくらいしか

お前の体とか支えられないだろうが』





背格好…体格は

大差のないオレたち兄弟





『♪たまには~…兄ちゃんに

甘えていいんだぜリョウキ~♪』




オレはわざとバカ言ってごまかした






『・・・クス…・・・うっせーよ…』




リョウキは少し吹き出すように笑って

さすがに【背中】は勘弁してくれ、と

杖を手放して

オレの肩に手をかけた

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