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第15章 神様のイジワル

『患者本人も家族も

手術を希望してるんですよね』




『ふふ・・・そうだね。

まぁ、一通り説明したら

さすがに同じ事は言わなかったけど』





『・・・∥浅田先生だから∥

手術を希望したんじゃ…ないんですか』




その辺の医者とはちがう

オレはそんな気持ちで

つい口に出した。





『滝川もさ・・・面白いやつだよね♪』





『ぇ・・・や・・・すみません』






『ハハハ・・・～医者だなんだって

そんなこと言ってもさ・・・

白衣抜けば・・・ただの人間なのにな♪』







『・・・ぇ』







『みんなと同じ・・・最後は

ただの人間なのにな・・・？』







『・・・～』








『・・・ごめん、ごめん♪

っと・・・滝川？…◯◯さん急変だ行くぞ』





『ぁ…はい・・・っ』






『急げ滝川～』





『・・・』




患者の急変に顔色ひとつ変えず

身軽な浅田先生



いつも通りの笑顔と

余裕すら感じる背中




同じ背中なのに


なんでだろう




何かを叫んでるような背中