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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第16章 オトナになる事・・・麻痺する事
とっっっっても
誤解されてるんだけどさ(苦笑)
事情はどうあれ理由がどうあれ
目の前にいる女の子に
怯えられて泣かれては
そればかりは動揺してしまうものだ
あ~…どうしようか
って言うかさ
そんなにコワイ顔してた?ボク?
キョロキョロ…鏡を探して
自分の顔をチラリ
・・・無表情
こりゃコワイわけだ
『ごめん、葵さん…誤解
信じてくれなくても良いけど
ほんと、ごめん』
なんか、何を言っても火に油状態?
クズ野郎発言にしか聞こえないことに
自分で気付いて右往左往・・・
小さな体で無理矢理にボクを突き飛ばして
しゃがみこんだ彼女の目には
涙が浮かんでいて
あぁ・・・参ったな
『あなたの周りの…尻軽女と
一緒にしないでください・・・っ…っ…』
『・・・』
精一杯、強がるように
腰抜かしたままボクを睨み付けて
小刻みに震える葵さん・・・
力強い・・・真っ直ぐな瞳(め)・・・。
いくらクズのボクでもさ
こんな・・・真面目な子を
さすがにからかうことは出来ないっての
この子は…看護師だ
それもとびきり真っ当に
その職務に当たってる看護師
この子は…純粋に
たまたま遭遇したボクを心配して
介抱してくれたんだ
誤解されてる一件はともかく
ボクは…チラリと今いる部屋
ワンルームの…女の子の部屋を見渡して
罪悪感を抱いた
看護師だからって
やむを得ずだからって
こんな真面目な子が
一人暮らしの部屋に
酔っ払ったオトコを連れてくるのに
抵抗がなかったはずがない