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第17章 大切な弟・・・可愛い妹

『アイル…？？？…ｧﾊﾊ…っ…

ジョーダンだよねっ？？あんた

なに言ってんのよ・・・っ』






『マナさん…・・・だって・・・わたし

知らないよ・・・…その人・・・』




・・・


・・・・・・



なんの疑いもなく…迷いもなく

そう言い放ったアイルちゃんの姿に



その場にいた全員が

青ざめていた。









『なに・・・言ってんだよ・・・アイル？』





再び沈黙した空気を破るのは

真っ青な顔で震えるリョウキだった





『アイルっ！？・・・お前、寝ぼけてんなら

そろそろ起きろよっ？！…何をバカなこと…

そんな…三流映画のネタみたいななぁ…っ

くだらねぇ展開…今時ちっともウケねぇぞ？！

それともボケてんのかっ？？！

ボケるなんてなっ・・・おまえには…

まだ５０年も６０年も…先の・・・っ

早すぎる話だろうが・・・っ！！？』





完全に取り乱してしまったリョウキが

声を震わせながら怒鳴り声をあげて

ぼんやりとしているアイルちゃんを

のぞき込むように

再びベッドに身を乗り出した





『アイルっ・・・っ…しっかりしろ…

しっかり・・・オレを見ろよっ…』





『・・・っ』



びくん・・・っ



目の前に乗り出すリョウキの剣幕に

アイルちゃんは目を丸くして

ビクッと身体を震わせた




そして・・・




『アイル・・・っ』




ギュ……ッ・・・




夢中で彼女に伸ばしたリョウキの手が

まだ傷口が塞がるはずもない

包帯だらけのアイルちゃんの腕を

力強く、掴んでしまっていた





『！？・・・っ…痛いっ・・・！！！』



そこに走る激痛に顔を歪めて

朦朧としていたアイルちゃんが

悲鳴をあげる