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Best name ~ ひまわりとの約束 ~
第17章 大切な弟・・・可愛い妹
『もう少し、容態が安定してから

詳しい検査を・・・つまり、その

脳の状態とかを…再度、検査することに

なると思うんですが・・・それまでは』





ボクは彼女の家族を・・・三人を前に

一旦の説明をする




『ぁの…でも先生?…どうして

アイル…なにも∥記憶がない∥わけじゃ

ないんですよね・・・』




眉間にシワを寄せてじっと堪えるように

腕を組んで俯いているソウタサンに



無表情、と言って良いくらい

口を真一文字に結んでじっとしている

…茫然自失と言った方が正しいか

視点がどこかに向いてしまっているリョウキ



そんな中で


目を真っ赤にしたマナサンだけが

ボクの方を真っ直ぐ向いて

言葉を返していた




『事故に・・・遭った、つまり

身体や脳に強い衝撃を受けた訳ですから

こういう事は・・・まれにある、と言うか

起こってもおかしくはないことだとは

思いますが・・・』





『・・・でも』





『・・・断片的に…記憶が・・・

とんでいる、と言うことかも知れません』







『そんな・・・でも、それって』






『自分が誰かもわからない、とか

そういう兆候は見られませんでしたし

物の識別・・・使い方・・・つまり~…

日常生活が出来ないような状態では

ないかと…思われます

あくまでも・・・今、診た段階での話ですが』





『それって・・・つまり?』





『一時的な記憶の混乱だとか

そういうものに過ぎない可能性だって

十分に考えられます』






『・・・じゃあ、そのうち

もう少し…したら、戻ってたりとか・・・』





『今の段階では・・・なんとも

・・・申し上げられません』
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