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第17章 大切な弟・・・可愛い妹

『そんな・・・先生・・・

でも、きっと…アイルなら大丈夫

大丈夫だよね・・・先生？』





『・・・本人も、まだ

混乱してるはずですから・・・今は様子を』





『・・・っ。大丈夫・・・ですよね？』





『・・・』




明るく、良く通る高い声が

段々と涙まじりになるのが

嫌でも伝わってくる




『そんな・・・・・

こんな・・・バカな話が…ある？

こんなのって・・・ないじゃない…っ

アイルは？…これからどうなっちゃうの？！』






『・・・まずはケガの治療を優先します』





『ケガ・・・治ったあとは？』





『・・・。すみませんがその後のことは

ボクは･･･専門ではないので・・・。

正直に言いますが、こう言った症例の

経験はボクには、ほとんどありません

ですから・・・退院後は・・・

リハビリしながら、専門の科に通院するか

或いは…転院して、より多くの症例を知る

その手の専門分野に長けた医師に･･･』





『そんな・・・っ・・・

ケガ治ったら…あとは、記憶がないまま

ただ普通の生活をしろって言うの…？！』







『・・・すみませんが、今は・・・』






『そんなこと言わないでよっ・・・！！』





『・・・。・・・』



心が・・・痛かった



どんなに【仕事としてのお面】を被っても


どんなに冷静に感情を抑えても





『あの子は・・・アイルは・・・

あなたにとっても・・・

義妹(いもうと)になるはずの子なのにっ』





『・・・』



どんなに割りきろうとしても


心が・・・悲鳴をあげて


痛くてたまらなかった