パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第17章 大切な弟・・・可愛い妹

『・・・兄貴？』




『・・・うん？』




せめて、その気持ちだけは

この場で吐き出させてやりたい

ボクは黙って耳を傾ける






『・・・アイル・・・大丈夫だよな？』






『・・・』





どんな疾患の説明より

リスクのある手術の説明よりも

今…いちばん・・・難しい質問だった






『大丈夫・・・だよな？』







『・・・～』






『黙るなよ・・・兄貴・・・

【大丈夫だ】って・・・言ってくれよ』





『・・・リョウキ』





『昨日みたいにさ・・・【大丈夫】って

・・・言ってくれよ・・・っ』







多分・・・じゃなく


きっと…間違えなく


弟は・・・リョウキは



ボクに…なにひとつ

頼み事なんてしたことがない




ボクから見たら、昔から弟は

しっかり者で…なんでも出来てしまう



泣き言も言わなければ



ボクを頼る事なんか

一度もない人生だったと思う







『たのむよ・・・兄貴・・・

アイルのこと・・・助けてくれよ』



『・・・』








『アイルのこと・・・治してやってくれよ』








人生ではじめての・・・弟からの


リョウキからの∥頼み事∥だった