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それでも僕は
第2章 2※
「疲れただろう…何か飲み物を買って来る」
俺はコーヒーショップでブラックコーヒーをふたつ買って、ひとつに媚薬を入れた。
「ほら」
「あ、ありがとうございます」
俺は媚薬入りのコーヒーを黒崎に渡す。黒崎はろくに疑うことなく媚薬入りのコーヒーを飲んだ。『こういうこと』している最中なのにずいぶん不用心だ。黒崎がコーヒーを飲んだのを確認して映画館に向かう。
「はぁはぁ…あ、天貝さん」
媚薬の効果が出たのか黒崎は目を潤ませる。
「なんで、身体が…あ、熱い…」
「あぁ…さっきのコーヒーに媚薬入れといたからな」
「……ッ…!!」
俺がコーヒーに媚薬を仕込んでたことを告げると黒崎が目を瞠った。黒崎の反応に俺は本当に気付いていなかったのかと呆れる。黒崎は男を誘う魅力が確かにある、だけど純粋過ぎる性格はあまりにも男娼に向いていない。誰が黒崎にこの道を教えたのかは知らないが酷いことをすると俺は自分のことを棚に上げて思った。
「着いたぞ、黒崎」
俺が助手席のドアを開けると黒崎はのろのろと車から降りる。すでに7月に入り真夏日が続くようになった。暑さと媚薬のせいでフラフラの黒崎…俺は映画のチケットを買って中に入る。他の客から見えづらいようにと後ろの席を確保し座り、黒崎を隣に座らせる。俺は映画を見るふりして黒崎を見る、ずっと前屈みになって熱と戦う黒崎…俺はそっと黒崎の股間に手を伸ばす。
「あ、天貝さん…やめてください」
「あまり大きな声を出すなよ」
黒崎は小声で驚く。貞操帯の上からとはいえ触られると感じるのか黒崎は中心を触る俺の手を掴む、だが力が全然入っていないせいでろくに抵抗できていない。普段なら抵抗できたかもしれないが媚薬に骨抜きにされた今の状態ではろくに抵抗できるはずもなかった。2時間も中心を触られ続けた黒崎はすでに肩で息をしていた。
「映画終わったぞ…黒崎、さっさと次行くぞ」
俺は黒崎と一緒に映画館を出る、俺達と同じ映画を見てた客が感想を言い合っているが黒崎をイジメて楽しんでた俺は黒崎の反応ばかり気にして映画の内容は覚えてないし、最初かえらあまり興味なかった。黒崎は映画どころではなかったため何を見ていたか分からないだろうが…。