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それでも僕は
第7章 7★
「彩木くんが目を覚ました時、本当に嬉しかったし、ずっと彩木くんの隣にいたかった」
「…み、南さん」
俺は彩木くんの顔をしっかり見据える。
「気持ち悪いって感じるかもしれないけど、彩木くん…俺の恋人になってほしい」
彩木くんは少し迷ったあと俺の手に自分の手を重ねた。
「…南さんと最初会った時からずっと好きだった、俺…南さんに一目惚れしたんだ」
彩木くんの言葉に胸が高鳴る。
「…でも、俺身体弱いから南さんに迷惑ばっかかけることになるだろうし…諦めたほうが南さんのためになるってずっと思っていたけど…全然諦め切れなくて」
俺は彩木くんを抱き締めた。俺の腕の中で彩木は俺を見上げた。
「……本当に俺で良いの?きっと南さんにはもっと俺より良い人がいると思うよ」
「あぁ…俺は彩木くんが良い、彩木くんじゃないと嫌だ」
自信なさげな彩木くんに俺はしっかりとうなづく。
「そういう彩木くんは?俺と付き合うの嫌?」
「お、俺も南さんと…つ、付き合いたい」
「良かった」
俺はもう少しでくっつくくらい彩木くんに顔を近付ける。
「……キスして良い?」
「うん、良いよ」
俺は彩木くんにキスをする、そっと触れるだけのキスに俺の胸が激しく鼓動を刻む。唇が離れ俺と彩木くんは破顔した。