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それでも僕は
第8章 8☆
「……分かった」
ゆうは息を呑んでケーキの切れ端を俺の口に運ぶ。ゆうの手が震えていることに気付いた俺はフォークを掴んでいるゆうの手を握ってケーキを食す。
「…なんかこうやって食べさせ合うって良いよ」
「あ、あぁ…」
俺とゆうはお互いにケーキを食べさせ合う。
「ケイ…」
ゆうが甘い声で俺の名前を呼ぶ、俺が口を開くとゆうが俺の口にイチゴを入れた。今度は俺がゆうにケーキを食べさせる。
「……ッ…!!」
俺はゆうの口の端に付いた生クリームを舐め取る。ゆうは驚いて口の端に触れた。普段は大人びているがやっぱり無理しているのかゆうはこういう不意打ちに弱い。もっと自然体の自分を俺に見せてほしい。俺は心の底からそう思った。
「け、ケイ…?」
ケーキを食べ終わり先に風呂に入ってゆうの部屋でゆうを待っていた俺は風呂上がりのゆうを押し倒した。いきなり俺に押し倒されたゆうは目を白黒させる。
「んッ…」
俺は自分からゆうにキスをする。急に積極的になった俺にゆうは戸惑う。
「…ど、どうしたんだ?ケイ?」
「…俺さ、ずっとゆうに相応しいかどうか悩んでいたんだよね」
俺の言葉にゆうは目を瞠って驚く。
「……俺ってゆうに迷惑かけてばかりだからさ」
「そ、そんなこと…」
俺が自虐的なことを言い出したのを慌てて止めようとするゆう、俺はゆうの唇に人差し指を当てる。
「だから…ゆうが不安にならないように精一杯愛してあげたい」
今まで俺は自分の気持ちばかり優先していてゆうの不安に気付かなかった。俺が不安なようにゆうも不安なんだ…俺はゆうに何もしてあげられないけど、せめてゆうが不安にならないように精一杯愛してあげたい。ゆうは俺の腰に腕を回す、それをもっとキスしたいという合図と受け取った俺はゆうの歯を舌でノックする、ゆうは微かに歯を浮かせ、俺はその隙間からゆうの咥内に舌を挿れる。
「…うッ…んっ…ふっ…け、ケイ…んんっ」
ゆうの切なそうな声がとても扇情的で、俺はそんなゆうの声が聞きたくてゆうの咥内を貪り尽くす。俺の太股に固いモノが当たる、ソレがゆうのモノだと理解するのに時間はいらなかった。俺はゆうのソレを太股で擦る。ゆうの茶色の瞳が情欲に揺れた。