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籠の中の天使
第18章 欲しいの…
続きはキッチンでするのかと期待しちゃう私はノアの元へゆっくりと歩み寄る。
「そういうのは本人に聞かないと…。」
携帯に向かって苦笑いをしながら話すノア…。
近付く私を見ないノアの頬に手を当てて私の方に向かせる。
苦い感情が胸の中に渦巻く。
ノアが私のものじゃない事はわかってるくせに、私以外の人と向き合うノアに心がざわついて落ち着かない。
ジェラシーに似たその感情が私の心を醜いものへ変えようとした瞬間、ノアが私を抱き寄せてから頭に1つ、キスを落とす。
「電話の相手…、穂奈美さん。咲都子に頼みがあるらしい…。」
携帯の相手に聞こえるように私にノアが説明する。
「市原さん?」
その名前を聞くだけで違う興奮を味わう私は、身体の疼きもジェラシーも全てを吹き飛ばしてノアにしがみつく。
大人の顔でクスクスと余裕の笑みを見せるノアは私に、それ以上の内容は言わずに
「ランチなら咲都子を連れてく…、穂奈美さんの奢りな。」
と携帯の向こう側に居る穂奈美さんと楽しげに話す。
うずうずする。
穂奈美さんが私に何を頼んだのか気になって仕方がない。
「んじゃ、後で…。」
やっと携帯を切ったノアに迫り
「市原さん…、何て?」
と問い詰める。
ニヤニヤするノアが私を抱き上げるて、ゆっくりとお尻を撫でて愛撫の続きを始め出す。
「ノアっ! 」
少し睨んでみる。
その程度じゃノアは涼しい表情のままだ。
「咲都子に頼みたい事があるから、ランチに咲都子を連れて来いって言われただけだよ。」
お尻を撫でたままのノアが首筋にキスをする。
私をランチに?
時計はもう11時前を知らせてる。