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恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
柳川先生には彼女が居るのに、俺相手に昨日の続きなんてしていいわけがない…
「確かに看護師に素敵な店が無いか聞いていました。でもそれは『好きな人』を連れて行きたかったんです」
「好きな人…それが彼女なんで…」
「僕が好きなのは佐伯さん…あなたですよ」
「…はっ?」
状況が理解出来ず、頭が働かない…
柳川先生が好きなのは俺……?
「好きって…」
「勿論恋愛対象としてです」
「いやいやいや!冗談ですよね…?対象間違ってますよ?俺、男ですよ?」
男に対して恋愛感情を持つなんて…
「俺が恋愛経験少ないの分かってて揶揄ってるんですよね?」
「揶揄ってません!僕は本気です!」
大声と気迫に押されて俺は固まった。
柳川先生は真っ赤になって俺の胸に顔を埋めた。
「突然こんな事言われて混乱させてしまって申し訳ありません。初めてお会いした時にあなたに惹かれてしまって…初めは僕自身混乱しました、男性に恋をするなんて思いもしなかったから。でも…会う度にあなたの魅力に取り憑かれてしまって、もう自分の気持ちを偽れないところまで来たんです。あなたに拒絶されても気持ち悪がられても、自分の気持ちを伝えようと思いました…」