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マスタード
第4章 運命の出会い
この街を舞台にしたアニメのオフ会やアニソンライブ等のイベントの情報や街の情報を得るためにSNSも始めてみたりした。

どんどんこの街が好きになり、ずっとここにいたい気持ちにもなっていった。
ママからは連絡がないので、もう『愛』には行かないことにした。ママのおかげでリサのことを深く知ることができたので、この前は行って本当によかったと思う。リサのことを吹っ切って幸せを願う気持ちになれたのに、ズルズルと『愛』に行くのは未練がましいと思っていた。

この街を散策していると、ちょっと気になる小料理屋を見つけた。店の扉は開けてあることが多くて、店の中には幼稚園ぐらいの小さな女のコと、夫婦らしい男女の人がいる。
多分夫婦で経営しているから小さな女のコも連れて店をやっているのだろう。

奏は女のコが欲しくて、大人になったら一緒にヴァージンロードを歩くのが夢だったし、その夫婦も仲睦まじそうだ。
仲睦まじい夫婦、女のコと、奏には手に入れることができないささやかな幸せがそこにはあるから惹かれていたのかも知れない。

電車で1時間ぐらいの街で吹奏楽の県大会があった。奏が赴任して初めての県大会だから、どこまでやれるかスゴく緊張していた。しかし、こういう時に引率者が緊張するのはチームの雰囲気を悪くすることを奏はよく知っていた。

「いつも通り楽しく演奏してこよう」と奏は持ち前のポーカーフェイスでリラックスした雰囲気を作って会場に向かった。楽しく演奏するというのは吹奏楽に取り組む奏のポリシーでもある。

そんなリラックスした雰囲気がよかったのか、七滝中学は見事に県大会で優勝を決めて、吹奏楽部の名門七滝中学復活と取材陣や観客を沸かせた。

生徒たちと喜びを分かち合って、電車に揺られること1時間。生徒たちは途中の駅で降りて帰って行ったので終着駅までは奏一人で帰った。

ちょっと祝杯をあげたい気分で街を歩く。
どこかで軽く飯でも食べて時間をつぶして『愛』に行ってみたい気分もあったが、もうリサへの未練は捨てたはずだと自分に言い聞かせた。

どこへ行こうと街を歩くと、あの小料理屋が頭に浮かんできた。
店の前まで行くと、例によって扉は開いたままになっていて、可愛い女のコも店にいた。カウンター席の一番奥に座ってお絵かきをしているようだ。

客は2組ぐらいいるが、どうやら常連さんのようだ。
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