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新設《性教育科》
第3章 初夜
「お待たせ」
食事を終わらせシャワーを浴びて、寝巻きの姿で22時に拓也の部屋を訪れた結菜
「あぁ、待ってたよ、」
どちらも未経験のためこれからの行為のことを考えると、どうしても言動がぎこちない
「じゃあ、早速、いい?」
拓也が結菜の小さな手を握り体を引きつける
「ちょっと、待って?」
「あ、ごめん」
「いや、拓也くんは悪くないの
ただ、なんで、今日なんだろうって」
「なんで?」
「だって、きっと明日からの授業ですぐに本番行為をするとは思えないし、急ぐ必要もないし
それに、クラスには私よりも綺麗な人たくさんいるし…」
クラスには美人が多いのもそうだが、結菜よりも胸の大きな生徒もいる
なぜ自分を選んだのか、下着姿を見たからだけというのは理由としては軽いと思ったのだ
蓮に対して微かではあるが恋心を抱いている結菜にとっては、好きでもない相手に初めてを渡すのだから、それなりの理由がないと納得できないのである
「…実は、ホームルームが終わった後、職員室に行ったら聞いちゃったんだ
クラスの中で3人、しかも女子が3人、退学届を出したらしいんだ」
「え?」
「どうしても性教育に耐えられないって判断したんだろうね」
「そんな、こと、できるの?」
それなら自分だってやめてしまいたい、そんな不満が結菜の中で渦巻く
「でも、蒼さんにはやめてほしくないんだ」
「どうして?」
「…一目惚れだよ」
「へっ!?」
突然の告白に口も体も固まってしまう結菜
「下着姿を見る前から、初めて見た時に恋に落ちちゃったんだ」
恥ずかしそうに笑う拓也に、結菜は思わず目を奪われた
「だから、性行為に抵抗がなくなれば学校を辞めないと思って、誘ったんだ」
「そんな…突然、言われても…」
「返事はしなくていい、別に今断ったっていい
だけど、今から僕とセックスして、この学校に残って欲しいんだ
僕は君といたいんだ」
「わかった」
少し俯き気味だった結菜が顔を上げると2人の唇は重なった