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blossom
第19章 Love18:見られた男
その夜子供が寝たあと、リビングでドラマを見ていた私のすぐ隣に座ってきた。セックスレスを解消してからスキンシップは増えていたので、さほど気にはならなかった。

「ママ、ちょっといい?」

「なぁに?」
夫の方を向くと、突然パジャマの上から胸を掴まれた。

「ちょっ、なに、どうしたのっ?」

「スマホ…見て」

胸から手を離す気配がないので、しょうがなくそのままテーブルの上のスマホに手を伸ばす。

「見たよ…なぁに…」

夫は私の耳に唇を当てて言った。
「着信リスト、見て」

そう言うと、耳たぶに歯をたてた。私の好きな強めの噛み具合に、一気に身体にスイッチが入ってしまう。

「ぁ…ふっ…ぁあ…」

噛みながら口の中で舌を細かく動かされ、スマホを落としそうになってしまう。

「着信、見せて」

この時初めて、夫が私のスマホをチェックしていることに気づいたのだった。

「違うよ……ただ着信あっただけで…」


続けられた夫の言葉に耳を疑った。
「会いなよ、冴島に」

「なっ……えぇっ?」

「会ってきてよ」

「どういう…意味?」

「ママと冴島が一緒にいるところが見たい」

「バカなこと言わないで…」

「バカげてるのは分かってるんだよ。でも、隠さずに本当のことを言うって言ったでしょ?」

「本当のことって…」

「多分そんなさくらを見て、俺はきっと…」
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