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blossom
第19章 Love18:見られた男
泣きじゃくる私のことを抱きしめた夫は、信じられないことに勃起していた。

「助けて…欲しかった………」

「そうだよな…でも、知り合いっぽかったし、さくらが自分であいつのちんぽを入れてたの、見ちゃってさ…」

(そうだった…確かに…
あまりに痛くて自分でしたんだった…)

「ごめんね、ママ。こんな俺で。」

私の背中を宥めるように擦りながら、夫の頬も涙で濡れていた。それでもやっぱり、お腹に当たるものは硬いままだった。



30分くらいたっただろうか…

涙も落ち着いてきて、夫の腕の中でこの先どうすべきか考えていた。

「もう…離婚」
そう言いかけた夫の言葉を遮った。

「私が他の人にされるの、どんな気持ち?」
夫の気持ちを知りたいと思ったのだ。別れることはいつでもできるから。

「嫉妬で…苦しくて、ホント死にそうなんだけど…何故かそれが心地よくて…何なんだろ…」

夫は私の足元に膝をついて、縋るように私の腰を抱き寄せた。
「それと…俺は夫だ、俺の妻だっていう…カラダは抱けても、さくらの心は俺のものだっていう優越感もあって…」

「ぅん……うん……」
できるだけ相槌をうちながら夫のとぎれとぎれの言葉に耳を傾けていた。

「他の男が抱きたくなるってことは、さくらがいい女だって、最高の女だってことだから…やっぱりそれも嬉しくて…そんなさくらが俺の奥さんで…」

弱々しく縋って、私に抱きついている夫がかわいく思えてしまうのだった。
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