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第1章 パンドラ

「ずっとおるなんか言うてへんねんで？
新しいとこが決まるまでやし
ちゃんと家賃払うし。
ええやろ？
多分、辰己やったら
甘えて家賃出さへんで？」

た、確かに…

辰己は
末っ子のせいか甘えん坊で
そーゆーとこある

「け、けどさ
なんてゆーの？
やっぱり健康な男と女なんだし」

「あははは」

「な、なによ」

「今更、男と女とか言う？
俺、琴姉の下着なら
飽きるほど
中学の時こっそり見てたし」

「え？！」

飽きるほどって
いつの間に！

「雑魚寝やって何回もしてるし
なんなら
琴姉のオナラも聞いたことあんで」

「ちょ、もーやめてよー。
そんな昔の話！
じゃ、じゃあじゃあじゃあ
あたしだって言うけどさ
冬馬の歴代彼女
必ず見てたし
初チューの話も知ってるし
なんなら
低学年の頃の
あんたの裸なんか何回も見てるんだからねーだ」

「せやったなー。
よう辰己と風呂入らせてもろて
そのままフルチンで
走り回って
琴姉に叱られたよなぁ」

「そうそうそう！
懐かしいねー」

あれ？
冬馬と話してんの
ちょっと楽しい

「そういえば
琴姉の歴代彼氏
高校卒業までやったら
俺も知ってんで。
一人、ヤンキーもおったよなぁ」

「あーあれねー。
あれは友達に頼まれて
付き合っただけだから
すぐに別れたけどね」

「ほんま？」

「うん」

楽しい
楽しくてもっと話してたい