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第15章 　ホリデー

　イケメン高橋の話しによると。

　引越して来たのは1週間前。
　引越し屋に頼んで、午前中に荷物を搬入。
　高橋は、とにかく今仕事が忙しいらしく、片付けをしてる暇がないとのこと。
　その日は、寝るスペースだけ確保して、午後から出社したらしい。

　勤務後、会社でシャワーを浴びて退社。
　外で食事を済ませて、夜中に帰宅。
　近所迷惑にならないよう、片付けはしない。
　静かに部屋着に着替え、そのまま就寝。
　朝起きて、少し片付けをしてから出社。
　このルーティンが、繰り返されていたとのことだった。

　挨拶を交わし、優夏は部屋に戻った。
　そして高橋の話しから、思考を巡らす。

【ここ1週間の、二人の時系列】
■優夏の朝
　6時30分 起床 → 軽い朝食 → 身支度
　7時30分 家を出る
■高橋の朝
　7時40分 起床 → 片付け → 身支度
　8時30分 家を出る

■優夏の夜
　18時30分～20時00分の間に 帰宅 → 風呂 → 夕飯
　21時00分～23時00分の間に オナニー(数回) → 就寝
■高橋の夜
　22時00分～23時30分の間に 帰宅 → すぐに就寝

　二人の時系列を考えれば、優夏が隣の存在に気付かなかったことに、合点がいく。
　仮に優夏が起きている時間に、高橋が帰宅したとしても、音をたてないようにしていたのであれば、優夏は気付かないであろう。