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蜜月非行【1】 〜フリーズ・破廉恥ショー〜
第5章  催眠術ショー
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 20:40
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~クルーズ船2階 イベント会場~

 黒いマントを羽織った優夏が登場すると、会場の熱気は更に上昇した。
 “なんか熱いわね”
 厚手のマントに加え、会場の熱気により、優夏の体温は上昇していく。
 額には汗が滲み、マントに覆われた体は、汗だくとなっていた。
 
 ステージ中央に立つ優夏の元に、催眠術師の神野珍斉が近づいてくる。
 そしていきなり、優夏に催眠術をかけてきた。
「では、私をよ~く見るのじゃ」
 “えっ!いきなりかよっ”
 優夏は、心の中でツッコミを入れながらも、珍斉の顔を見つめた。
「私が手を叩くと、貴女は全身の力が一瞬にして無くなってしまいます」
 “どうしよ、かかった振りした方がいいのかな”
 自分が催眠術にかかるとは思えず、悩む優夏。
 そんな優夏の心配などよそに、珍斉は優夏の顔の前で手を叩いた。
♪パンッ!!
 すると優夏は、その場に崩れるように倒れ込んだ。
 これはフリではなく、まんまと催眠術にかかった瞬間であった。

 床に倒れ込んでいた優夏は、珍斉の言葉で立ち上がった。
 催眠状態に入った優夏だが、本人に自覚はない。
 だが、その表情を見ると、目の輝きは失われ、ぼ~としているように見える。
 …
 ここから優夏は、珍斉の意のままとなるのだった。
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