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転生悪役令嬢は甘く、乱される。
第5章 始まりの舞踏会
「……ちょっと、ラドルフ……もう起きたから、いい加減ベッドから下りて…っ」
「んー……どうするかな」
押し倒すような格好で馬乗りになるラドルフの胸板を、必死に押し返そうとするものの。
女の私の力では、やはりびくともしない。
「可愛い弟がわざわざ起こしに来たっていうのに、ご褒美のひとつ位。あったって良いと思うんだ」
「だ、だから?」
ニマニマと、何故か背筋が寒くなるような笑みを浮かべて、私の髪を一房指先に絡めて、そこへ口づけながら、
ラドルフはしれっとご褒美の要求をしてきた。
「姉さんのキスが欲しい」
「…………はい?」
真顔で、朝から何を言い出すのかと思えば。
全く、もう子供じゃないんだから。
「はぁぁ……ハイハイ。また私をからかってるんでしょう?」
こうなったら、最終手段だわ。
「え、あ、ちょ……っ、姉さ……そこは……っ」