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第2章 逆恨み

(クソッあのガキ、調子づきやがって…！)

葛巻は生活指導担当という立場を利用して、気に入った生徒へのセクハラ指導を長年楽しんできた。
しかし、朝倉美咲が生徒会長に就任してからというもの、なんやかんやと口出ししてきて邪魔をする。
今まで大人しくされるがままになっていた生徒まで美咲を崇拝し、弱々しくではあるものの抵抗するようになってしまった。

(黙ってりゃあ顔もスタイルも上玉なんだがな)

いくら見てくれが良くても、あれだけ気が強いと手を出す気にはなれない。
ちょっと怒鳴り付ければすぐ泣き出すような、メソメソした少女が葛巻の好みだった。

(今年入学してきた妹の方がずっと可愛げがあるってもんだ)

美咲の妹の菜々美は、姉ほどではないにしろ文句なしの美少女である。
しかも姉とは違い、大人しくて素直な性格をしている。美咲の妹でなければ、とっくに葛巻の毒牙にかかっていただろう。

(いっそ菜々美をヤッて写真で脅すか？いや、しかし…)

ただのレイプ写真では、その被害者が本人であれば言うに及ばず、実の妹であろうとも美咲を黙らせることはできないだろう。警察に駆け込まれて即アウトだ。

(まずは敵を知ることだ)

よく考えると、守備範囲外の美咲については、妹の存在と生意気な性格しか知らないのだ。
美咲は有名人だ。
身辺調査はそんなに難しくないはずだ。


(覚悟しとけよ、朝倉
今に吠え面かかしてやるからな！)