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地味子が官能小説を書いたら
第10章 初夏の頃
シャワーを浴び、ベッドに入ったのは午後10時だった。

明日は少し寝坊できるが、思いのほか疲れていたので早めに床に就くことにした。小説の執筆も休むことにした。


ベッドの中で、今日一日の事を振り返ってみた。

はじめてドライブに連れて行ってもらい、自然の中を走り、良い景色もいっぱい見た。

弁岳のエスコートは完璧だったし、楽しかった。

車がカーブを走り抜ける度に、ドキドキしたし、気持ちも高揚した。

なのに、何が足りない気がした。その違和感がずっと残っている。


また、男の子に『好き』と言われた……そのことは素直に嬉しい……でも、本当は文剛に言われたい……そう考えている自分に気づき、なんと未練がましいのだろうと自己嫌悪に陥る。

毛布を頭から被り、(文剛、でてけー!)と念じた。







ピピピピ……


目覚まし音が鳴り響く。カーテンの隙間から陽の光が差し込む。

私は、スマホの画面をタップし、アラームを止めた。画面に大きく”07:00”と表示される。


日曜日、私は少し遅く起きた。

いつの間にか、ぐっすり眠ってしまったが、そのおかげで疲れがすっかり取れていた。

今日は、流留の部屋へご飯を作りに行くことになっている。


給湯室での事を思い出し、私は恥ずかしくなった。

流留に私が無理している事を見透かされ、流留の前で泣いてしまったことは、不覚以外の何物でもない。

今日は、人生の先輩としての威厳を見せてやろうと、私は朝から意気込んでいる。


シャワーを浴び、今日のコーディネートを考える。

昨日同様、初夏の陽気で暑くなりそうだった。


男の子の部屋へ行くのは、文剛に次いで二人目だ。

さすがに流留が襲ってくる事はないと思うが、あまり身体のラインを強調する格好は慎むべきだろう。


悩んだ挙句、フレンチスリーブのワンピースにサンダルといった装いにした。フワッとした感じで、私の大きな胸をあまり強調しない。

準備を終え、アパートを出た頃には午前8時半を過ぎていた。

流留の住んでいるアパートは埼京線の赤羽駅が最寄だと聞いている。私の住んでいる八王子から東京の端から端へ移動するようなもので、電車での時間だけでも1時間を超える。

私は、その時間を使って小説の続きを書こうと思っていた。


海と再会した紗栄子……物語は終局へと向かう。




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