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地味子が官能小説を書いたら
第11章 ラストショー

行先は、稲城市の『くじら橋』という夜景スポットだ。
南多摩尾根幹線道路に架かる歩道橋で、ここから、遠く東京タワーやスカイツリー、六本木ヒルズ、新宿ビル群、レインボーブリッジ、稲城市内の夜景などを眺めることができる。
ロードバイクに乗るという弁岳が、この南多摩尾根幹線道路をよく走っているらしく、それで今日のデートコースとなったのだ。
私たちが到着した時、ちょうど日も沈みかけるころで、街の明かりが目立ち始める時間帯でもあった。
近くに車を止め、私たちは歩道橋へと向かう。
時間を確認しようとスマホを取り出して、私は着信があったことに気づいた。車の中にいたのでマナーモードにしていて気づかなかったのだ。
美鈴からのものだった。何度かかけてきているみたいだ。
「花音ちゃん」
「はい」
「そろそろ、返事を聞かせてほしい」
歩道橋の上から、流れるヘッドライトを見ながら、弁岳が切り出した。私も覚悟を決める。
「小机君……わたし、他に好きな人がいます」
「うん……」
「だから、こんな気持ちのまま、小机君とは……付き合えない」
「うん……」
「ごめんなさい……」
あ~、と弁岳は両腕をあげ、伸びをする。
「やっぱり、負け戦か~、完敗だ 笑」
「ありがとう、ハッキリと言ってくれて」
なんと言って良いか分からない私。
「おかげでスッキリしたよ、帰ろうか」
弁岳は本当に大人で、フラれ方も爽やかだ。私も、こんなふうにフラれよう……
その時、またもスマホが着信を伝える。美鈴からだ!
「ごめなさい」
断りをいれ、電話に出た。
『あー、やっと出た! まだ小机君と一緒なの?』
「うん、どうしたの?」
『明日でも良いかな? と思ったんだけど、きっとビッグニュースだから、直ぐにでも伝えなきゃと思って、デートの邪魔してゴメン、念のため聞くけど、小机君には断ったの?』
美鈴は興奮を抑えきれない様子で、一気にまくしたてる。
「うん、さっき言った」
『そう、じゃあ大丈夫か』
「何があったの?」
『早川のヤツ、わたしに告白してきたの』
「え?」
南多摩尾根幹線道路に架かる歩道橋で、ここから、遠く東京タワーやスカイツリー、六本木ヒルズ、新宿ビル群、レインボーブリッジ、稲城市内の夜景などを眺めることができる。
ロードバイクに乗るという弁岳が、この南多摩尾根幹線道路をよく走っているらしく、それで今日のデートコースとなったのだ。
私たちが到着した時、ちょうど日も沈みかけるころで、街の明かりが目立ち始める時間帯でもあった。
近くに車を止め、私たちは歩道橋へと向かう。
時間を確認しようとスマホを取り出して、私は着信があったことに気づいた。車の中にいたのでマナーモードにしていて気づかなかったのだ。
美鈴からのものだった。何度かかけてきているみたいだ。
「花音ちゃん」
「はい」
「そろそろ、返事を聞かせてほしい」
歩道橋の上から、流れるヘッドライトを見ながら、弁岳が切り出した。私も覚悟を決める。
「小机君……わたし、他に好きな人がいます」
「うん……」
「だから、こんな気持ちのまま、小机君とは……付き合えない」
「うん……」
「ごめんなさい……」
あ~、と弁岳は両腕をあげ、伸びをする。
「やっぱり、負け戦か~、完敗だ 笑」
「ありがとう、ハッキリと言ってくれて」
なんと言って良いか分からない私。
「おかげでスッキリしたよ、帰ろうか」
弁岳は本当に大人で、フラれ方も爽やかだ。私も、こんなふうにフラれよう……
その時、またもスマホが着信を伝える。美鈴からだ!
「ごめなさい」
断りをいれ、電話に出た。
『あー、やっと出た! まだ小机君と一緒なの?』
「うん、どうしたの?」
『明日でも良いかな? と思ったんだけど、きっとビッグニュースだから、直ぐにでも伝えなきゃと思って、デートの邪魔してゴメン、念のため聞くけど、小机君には断ったの?』
美鈴は興奮を抑えきれない様子で、一気にまくしたてる。
「うん、さっき言った」
『そう、じゃあ大丈夫か』
「何があったの?」
『早川のヤツ、わたしに告白してきたの』
「え?」

