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地味子が官能小説を書いたら
第7章 この夜に乾杯!

---------- 【破】イヤな奴は意外とイイ奴だった⑨ ----------

「紗栄子ちゃん、私、撮影現場の片づけを手伝ってくるから、シャワー浴びて着替えておいて」

「あ、あと身体のチェックは自分でやっておいて、一応、どこか傷がついていないかとか」

「は、はい」

「着ていた服は、クローゼットの中に入ってるわ、それじゃあ」

そう言うと、杏果は部屋から出ていった。


シャワーの熱いお湯を浴びながら、さっきまでの事を振り返る。

紗栄子にとっては、これまでに経験したセックスの中では一番のものだった。

あんなにも、セックスが情熱的なものだったとは、これまで感じたことはなかった。


海が射精したシーンを自分の中で再現してみる。

もし、あのまま膣中に出されていたら……想像しただけで、紗栄子の花の芯がジンジンと疼きだした。

(また会えるだろうか?)

紗栄子は、連絡先も交わさずに別れたことを後悔した。



「あっつ~」

せっかくシャワーで汗を流したというのに、ドライヤーで髪を乾かしていると熱気がこもり汗が出そうになってきた。

紗栄子が準備を終えた頃、部屋の内線がプルル~と鳴った。

『紗栄子ちゃん、準備できた?』

「あ、はい、今おわったところです」

『じゃあ、そっち行くから、鍵を開けて、あ、ちゃんと服は着てるわよね』と杏果は最後に笑った。

「あはは、バッチリです」

紗栄子が鍵を開けると、立花と杏果が入ってきた。

「いや~、紗栄子ちゃん、お疲れ様~これ、今日のギャラね」

立花は、そう言って、茶色の封筒を紗栄子に渡した。

「ありがとうございます」

紗栄子は礼を言って、封筒の中を確認した。福沢諭吉が25人いる!

「わ、こんなに入ってる、良いんですか?」

「私が出演する予定だったから、私に払うギャラを出してもらったの」

(でも、杏果さんの出演料って20万じゃ?)

「あ~、それとね、海野が、彼のギャラを減額して良いから、紗栄子ちゃんに多めに払ってくれって言ってくれてね、それでプラス5万円」

「え、そんな……男優さんのギャラって高いの?」

「男優さんのギャラは10万よ」杏果はため息をつく。


「ええ~、それじゃあ、半分もわたしにくれたんですか?」

「まあ、そうなるわね、紗栄子ちゃんの事が気に入ったんじゃない」




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