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体育倉庫のハイエナ
第5章 5
「奈津子ちゃんの乳首、とっても可愛いね…」

 やがてレンヤが、奈津子の乳首と顔を交互に見つめながら、そう囁いた。

 その口元には、意地悪な笑みが、微かに浮かんでいる。

 然る後、レンヤが奈津子に聞いた。

「この可愛い乳首に、触ってもいいかな…?」

「ダメっ!」
 
 即座に、奈津子はそう返した。そんな奈津子にレンヤは、やはり即座に聞き返した。

「どうして、ダメなのかな?」
 
 それからレンヤは、口元に浮かべた意地悪な笑みを深くして、奈津子を問い詰めた。

「もしかして、触られたら乳首が勃ちそうだから、恥ずかしくて『ダメ』なのかな?」

「ち、ち、違います…」
 
 奈津子は咄嗟には、そう否定した――ものの、その声は弱々しくて、その弱々しさが、レンヤの質問に対して肯定の返答をしていた。

「奈津子ちゃん、正直に言ってごらん…」
 
 レンヤが続けた。

「本当は、もう乳首がウズウズして、たまんないんだよね?…今すぐ勃てて欲しいんだよね?」

「そ、そんなこと、ありません…ヘンなこと、言わないでください…」
 
 奈津子はそう言って、また否定した。でもその声は、やはり蚊の鳴くように、細かった。
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