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体育倉庫のハイエナ
第5章 5
「ほうら!勃ったよ…奈津子ちゃんの乳首、勃起したよ…エッチな、乳首だね?」

「いやぁぁぁぁ・・・・」

 レンヤが噛み殺した声を弾ませて、勃起をからかえば、奈津子は呻き声を漏らした。

 そしてここから、奈津子の号泣が、また始まる。

 その号泣を、マサムネが煽る――端々に失笑を交えて、勃起の罵倒に取り掛かり、奈津子はその一つ一つに、号泣にのせた悲鳴で応えた。

「たった一度撫でてやっただけで勃つなんて、お前の乳首は、呆れちゃうほどスケベだな…」

「いやあぁぁあぁ…」

「でも、ここまでイヤらしい乳首だと、逆に自慢できるよな?ハハハハ…」

「いやぁぁぁぁ…」

「『人は見かけに依らない』って言うけど、本当にそうだよな…“エッチなことに興味ありません”みたいな顔して、澄ました顔のすぐ下には、こんなスケベな乳首があるんだからよ。ハハハハハハ…」

「いやぁぁぁぁぁぁ…」

 と、そこでレンヤが口を挟んだ。

「あんまり奈津子ちゃんをイジメるなよ、マサムネ…」

 そう言ってマサムネを窘めてから、奈津子を庇った。

「恥ずかしがらなくて、いいんだよ、奈津子ちゃん…」

 まるでイヤリングを褒めるかのような口ぶりで、奈津子の乳首の勃起を称えた。

「よく似合ってるよ…ビンビンに勃起した乳首、スケベな那津子ちゃんにはとってもよく似合ってる…お似合いだよ…」

 そこに込められた存分の皮肉を、当然ながら奈津子も悟って、奈津子はまた号泣とともに悲鳴を上げた。

「いやあああぁぁぁぁぁぁ…」

 しかしレンヤは、そんな奈津子をやはり気にも留めず、マサムネに言った。

「マサムネ、そっちの乳首も勃ててやれよ…スケベな奈津子ちゃんにお似合いの、ビンビンの乳首にしてやれ…」

「止めてぇぇぇッ!」

 途端、奈津子が叫んだ。

「これ以上恥ずかしい思い、させないでぇぇぇ…」 

 もちろん、マサムネが奈津子の訴えを、聞き届けるはずもない。

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