この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夏の終わりに
第20章 安息 ③
もう謝ることもできない。
許しを乞う権利も、ない。

ならば、千里を壊したところで、罪の重さに大差はない。


その思いを嗜めるように、腕に優しく触れてくるものがあった。

千里の手だった。
華奢な細い指が肌を撫で、すがりつくように包まれる。

「いなくならないから…、だから……そんなこと言わないで」

千里がもぞりと動いて顔を上げてきた。目が合うと、そっと微笑んで頬に唇を寄せてくる。浩人が驚いて固まっていると、たどたどしく唇が重なった。

ちぃ…?

思いがけない出来事に、浩人は酷く困惑する。

何をされようとしていたのか、気づいていないのだろうか。
あいつらがしたことよりも、もっと酷いことをしようとしていたのに……

浩人がキスを返せないでいると、千里は体を竦ませて浩人から唇を離した。しかし、腕の中に納まったまま逃げる素振りもない。

「なんで…?」

「なんでって……」

気後れしたように言葉を濁らせる千里を、浩人はじっと見つめた。
/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ