この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
夏の終わりに
第22章 繋がる想い ②
「俺も、会いたかった」

嘘偽りのない言葉。
それなのに、ひどく後ろめたい。


―――ヒロ兄ちゃん、

鈴の鳴るような可愛らしい声に振り返ると、千里はいつも嬉しそうにはにかんでいた。
その笑顔がどれだけ嬉しかったか、どれだけ眩しかったか、

……どれだけ救われてきたか、

おそらく千里は知らない。


後を追いかけてくる千里を、浩人が優しく受け入れる。
ずっと、そうやって育ってきた。

しかし本当は、優しく受け入れていたのは千里のほう。

頼られ、懐かれることで、浩人は千里の中に自分の存在意義を見つけていた。
だからこそ何よりも千里を優先し、我儘を聞き、自分から離れていかないように細心の注意を払ってきた。

―――あの日までは。


ちぃに会いたかった。

その想いに嘘はない。
しかしそこに、自分勝手で姑息な感情が混じっていないとは言えなかった。
/237ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ