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夏の終わりに
第24章 繋がる想い ④
カズを見送ってすぐに、浩人も家へ戻った。
少し考えて携帯電話を取り出し、昨日話したばかりのユウジのアドレスを引っ張り出す。

まだ早い時間帯だが試しにメールしてみると、すぐにユウジから電話がかかってきた。

「早くに、悪い」

「いや、どうした?」

答える声は、思いの外はっきりとしていた。

「人を探してもらいたいんだ」

高校の時に暴走族に入っていたユウジなら、明らかに柄の悪いテッペー達を何か知っているかもしれない。
そう願って、浩人は彼らの人相をユウジに伝えた。


初めのうちは浩人の説明に相槌を返していたユウジが、徐々に押し黙る。

「ユウジ?」

「…あのさ、それって“ちぃ坊”と関係あるか?」

ギクリとして、今度は浩人が黙り込んだ。

「もしそうなら、カズさんが制裁加えたから」

「話が、見えない…んだけど」

「…俺もよく見えてない」

携帯電話の向こうで、ユウジが困惑したように頭を掻いていた。
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