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夏の終わりに
第10章 休息
美しいシルエットの牡丹の間を舞う青い蝶をなぞり、千里は深く溜め息を吐く。

今日の花火を、出来ればこの浴衣を着て過ごしたけれど……


四年前をやり直すのなら、この浴衣ほど相応しいものはない。

今の千里なら、背伸びをすることなく着こなせるはず。
器用に結い上げてくれる千穂がいないから凝った髪型にすることは出来ないけれど、それでもきっと、あの日以上に似合うだろう。


千里は切なくなって、そっと溜め息を吐いた。


突然のキスは、優しく触れるだけだった。
驚いて浩人を見上げると、再び唇が重なって何度も啄むようなキスをされた。少しずつ強くなっていくその行為がくすぐったくて、千里は支えを求めて浩人の袖を掴んだ。


この浴衣は、その後の出来事を浩人に思い出させてしまう。

千里は溢れる涙を拭い、そっと浴衣から手を離した。
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