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BeLoved.
第2章 【彼ら】
出会った頃の流星さまは、社長に就任されて間もなかった。
当時はやはり余裕がなかったんだろう、元来の威圧感に苛立ちも加わり、とても近寄りがたい存在だった。
口数も少なくて、何を考えているのかわからなくて、瞳は常に冷たくて。声を荒らげたり、物に当たることも間々あった。
そんな彼がとても怖くて、そばに寄るときは常に緊張していたのを覚えている。
──けれど、お勤めを続けさせて頂いて、接する時間が増えていくに従って、分かってきたんだ。
彼がとても素直で、嘘がなくて。本当は、優しい人なんだということが。
そして…気付いたら、好きになっていた。