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LaundryHeavenly.
第4章 Heavenly.4
「んっ…あ、あ…っ、」
指の腹は中を擦り、刺激していく。
強い力じゃないのに、秘部はまるで、そこだけ燃えるように熱くて…
「きゃうぅっ!?」
無防備に勃ち上がったままだった突起に、突然彼の指が触れた。
さっきと同じように、優しい力で押し潰されて円を描くように動かされる。
それぞれが意思を持ったかのように動き、私の秘部を蹂躙していく。
「──!ハイジさ…、も、だめ…、だめ…っ!もう…っ…」
「…あれ、イッちゃいそう?」
体の奥底から、何かが溢れてくる。
それが何なのかはわからない。
でもその何かに身を任せてしまえば
堕ちてしまえば楽なのは、本能で分かっている。
だけど私の中のどこかに、それを恐れている部分があった。
「楽にしてあげる」
ハイジさんはそれを見抜き、同じ箇所を執拗に刺激し続ける。
一ヶ所を集中的に攻められ、肉体的にも精神的にも追い詰められていった。
もう……だめ……
「ぁ……っ、!────っ!」
頭の中も視界も、真っ白になった。
私は…彼の指で達してしまったのだ。
性的な行為自体は初めてじゃない。でも
絶頂まで導かれたのは、初めてだった。
「──うん、合格」
遠のいてしまいそうな意識のなか、
彼の呟きだけが耳に届いた。
「って言うか、予想以上だったかな」
包まれていた温もりが無くなった。
ハイジさんはさっさと寝台から降りていく。ふと見ると、私がさんざん握りしめたせいだろう、彼の服はシワだらけになっていた。
彼はそれを伸ばす仕種をしながら、寝台に身を投げ出し、はぁ…はぁ、と荒い呼吸を繰り返す私のこめかみに、何度めかの口づけを落とした。
「検分はここまで。あとはまぁ、体で覚えてって。レノちゃん」
朦朧とした意識のなかで、ハイジさんの明るい声だけが耳に入る。
正反対の消え入りそうな声だったけれど
私は返事をした。「はい」と。
「………」
雨はまだ降り続いているはずなのに静か。
まるで世界には私と彼しかいないみたい。
柔らかい布で体中を払拭されたあと
元通り着せられた、黒いワンピース。
これはお嬢様たちへの哀悼の意を表す
喪服として着ていたもの。
でも今の私にとってはまるで、『何かを失う』──いや
もう既に『何かを失った』私自身への、弔いのためでもあるようだった。