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ひととせの自由
第5章 Ghost White
「まだ落ち込んでんの?ひととせちゃん」
「ひッ、ぁあんっ!せん…っ、せ……!」
ばちゅん、びちゅん。
下腹部にやたらと響く、やらしい水の音。
「口悪い弟でごめんねー?不快にさせて」
「ひっ、ぃあ…っ、やぁんっ、深ぃ…いっ」
紅潮し、汗ばんだ肌にまとわりつく髪と
だらしなく乱された白衣と、ナース服は。
背徳感とやらをたまらなく煽ってくれる。
「あれでなかなか素直ないい子なんだよ」
「ああんっ、イイっ、イイのお…っ」
快楽に支配された体と心は、
ただただ溺れ沈んでいくのだった──……
──みなさんこんにちは、中村ひととせです。
この実況がイイと思ったら、拍手とエモ、ヨロシクね☆
いや、誰に何言ってんの。私いつから実況者になったのよ。
のっけから現実逃避に勤しむけど、致し方ないと思うのだ。
遡ること2日前。私は愛する『推し』に、面と向かって「キライ」と言われてしまった。
他人から嫌悪感をぶつけられるって、結構辛い。まして『推し』から。いや、真のファンなら例え嫌悪感だったとしても!『推し』からある種特別な感情を向けられたのだから、喜ぶべきところなのだろう。
・・・無理に決まってんじゃん!!
そこまでメンタル強靱じゃないわ!!
『アタシ、あんたキライ』
油断すると蘇る。あ〰〰。一体私、何ヘタこいたんだろう?
処置が雑だった?好意がダダ漏れで気色悪かった?
…やっぱり『なおくんはなおくんだから変わらない』これが癇に障ってしまったんだろうか。
思えば思うほど、出過ぎた台詞だった。たかが一ファンの分際で。あ"〰〰。なおくんが次のメンテに来た時、どんな顔すればいーんだろ…。
「ほら、ひととせちゃん。こっちに集中して」
ぽん、と頭に手を乗せられて。
向いた先にはニコニコ顔の四季先生。あぁ。2日前までは尊かったこの御顔も、今は拝むのがちとしんどい。だって似てるんだもん、なおくんに。ああ、先生は何も悪くないのにすみませ……
「っ、あ〰〰・・・ィく…っ、イくうっ…!」
「ほら、もうイきそうなんだから。ね?」
──あっぶね。私がいま絶賛現実逃避に勤しむもうひとつの原因、この人だった。