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メンズミーティング
第15章 部隊長 ブライト if.
──ここはどこだ。
一ミリ先も見えない暗闇の中で、俺は目を覚ました。
狭い。手足は辛うじて伸ばせるが、すぐ壁に当たる。
蹴破りたくとも、柔らかさに跳ね返されて叶わない。
──ここはどこだ?
暗く狭い場所。しかしとんでもなく居心地がいい。
適度な温かさ、まるで浮いているかのような感覚。
眠気すら覚えてくる。ああ。ずっとここにいたい。
──否、待て。
睡魔に誘われるまま閉じかけた瞼を無理やり開いた。
──ここを出なければ。そんな衝動に駆られたのだ。
ここには居たくない。いや、違う。『居られない』。
その時だった。暗闇の先に光が見えたのは。
小さく弱い。しかしそれは確かに存在した。
身体中にまとわりつく羽衣のようなもの。
それらを引き千切りながら進んでいく。
少しずつ。その光へと向かって。少しずつ。
俺が『恋焦がれる』あの女に、相見えるために。
そこで意識は途絶えた──
「おめでとう、レノ。男の子だよ」