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BeLoved.【蜜月記】
第1章 ウォークインクローゼット
「ッあんっ!…やらぁっ…激し…っ」
「…止まんねーもん」
内壁にわざと擦らせながら奥を突く、その動きは。意識が逸れかけていたわたしには反動が大きすぎて、目の前がチカチカする程だった。
「あぁんっ、は…っ、んあぁ…っ」
彼そのものの激しさは容赦も絶え間もなくて。だけど、逃げられなくて…逃げたくなくて。堪えられない声も、もう、悦び一色に染まりきって。またそれが彼には…『煽り』になって。
「すげーよ…未結、わざと?絡み付いてくんの」
「…っ、わかんな…っ、もぅ…っ、ああんっ」
耳のそばで揶揄されても。絶え間なく続く快楽に溺れるわたしが、まともに答えられるわけなくて。
彼はそんな様子を見て、愉しそうに…満足そうに喉を鳴らし笑った。
「どんだけエロいの?おまえ」
「ちが…っ」
「──あぁ、"俺"のせいか」
首を押さえる手に力が篭ったのは気のせいかな…吐射感に駆られ始めたたんだろう、彼はそれから無言になって。最奥を小刻みに突き上げ続けた。
「あぁ…っ、んぁっ、あんん…っ」
奇しくもそれは、わたしの…『いいところ』に当たる動き。頭の芯から溶かされていくような感覚に酔いしれ、だらしなく喘ぎながら。わたしは彼の欲望の果てを受けとめたのだった。
「は…っ、…あ…、……」
──狭いウォークインクローゼット内に満ちるのは、わたしと彼の香り。わたし自身を満たすのは、心地よい疼き。
…この日からわたしは、この場所を訪れる度に、それを思い出してしまうことになるのだった…。