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BeLoved.【蜜月記】
第8章 流麗荒亡 1
『仕事と私、どっちが大事?』
これが大嫌いだと彼は言う。
それぞれは全く別物であり、『大事』の意味合いが全く違うのだから、聞かれても困る。と。
実際、これまでお付き合いした何人かに言われたことがあるそうで...その度にうんざりしていた、とも話してくれた。
だから、言わないでね。そんな戒めもあったんだろう。
──が、そもそもわたしはそんなことを言える立場じゃない。
わたしは家政婦で、彼は雇用主なんだから。
...だけど...…今回だけは言わせてほしい。
「お仕事とわたし…どっちが大事ですか?麗さま...」