この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真紅の花嫁
第8章 紫苑の教師


深呼吸をして気を静める。
ここで感情的になったら、こちらの負けである。


気後れしそうになる気持ちを懸命に鼓舞し、亮の顔をきちんと見据えた。

「データを処分して。
   姫川さんの分も全部」

「綾音とは了解済みだよ。
 恋人同士の秘かな愉しみ。他人が口を出すようなことじゃないよね」


真波はバッグから封筒を取り出し、テーブルに置いた。

「これでお願い。
  わたしには、これが精一杯よ」

中には銀行で降ろしたばかりの現金が入っていた。
両親に気づかれずに自由になる金を、すべてかき集めた。

組織犯罪でははした金だろうが、高校生ならかなりの大金のはずだ。

だが、亮は封筒の中身を確かめようともしなかった。
真波に憐みと軽蔑の入り混じった視線を向けてくる。


「がっかりだなあ。
   真波さんがこんなことをするなんて」


/286ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ