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真紅の花嫁
第8章 紫苑の教師


「お金が目当てなんでしょう。
 スポンサーだか金づるだか知らないけど、これまでも散々、やって来たんでしょう」

「勘違いしないで欲しいな。
  彼女たちを脅して、金をせびっているわけじゃない」

「じゃあ、何が目的なの?」

「だから恋人だって。お互い好きになっただけ。
  お金とか関係ないんだ。
 真波さんの映像も、あんまり魅力的なんで、捨てきれなかった」

そこで、亮はニヤッと笑った。

「と言っても信用できないか。
   ま、そうだろうね」

真面目な顔になって、テーブルの封筒を真波の方に押しやる。

「これはしまっときなよ。
  あの録画は他には流さないから」

それこそ信用できなかった。
険しい表情を崩さない真波に、亮はまっすぐな視線を向けた。



「真波さんにだけは本当のことを言うね。

  綾音をモノにした目的は、復讐」


あまりに物々しい言葉に、ふざけているのかと思い、ムッとする。

しかし、少年の美貌には、冗談を言っている雰囲気はなかった。。


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