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真紅の花嫁
第12章 桃色の悪夢


粘っこい蜜液がとめどもなくあふれ出す。
下着ばかりか、お尻の狭間や椅子の座面まで濡らしているかもしれない。


耳に熱い吐息がかかった。

「真波さん、ズルイ」

頬が触れ合うほどの距離で、亮がささやいた。
真波にしか聞こえないほどの小声だが、咎めるような口調ははっきりとわかった。

はっとして亮を見た。

少年の口元に冷笑はなかった。
目の下を染めて、ひどく真剣な表情をしていた。


「ぼくのものにしたくなるじゃない」


ローターに与えられる快感とは別のものが、胸奥に響く。

それが何かを探る前に、

「下も触って欲しい?」

意地悪く尋ねてきた。
思わずうなずきそうになって、真波はあわてて首を振った。



ベッドでは綾音が最終段階に入っていた。
股間で指を躍らせ、一人だけの快楽を貪っている。

「ご主人さま……イキそう
    ……綾音、イキそうです」

「ほら、イッていいよ。
   スケベな顔をさらしてイッちゃいな」


「あ、あん、ああん……
   もう、もう……
      ん、んんんんっ」


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