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真紅の花嫁
第17章 瑠璃の闇


「真波さん……んっ」


「ああ、陽介さん
   ……はぅううっ」

広いベッドに横たわり、熱い口づけをかわす。

二人とも全裸だった。


前回と違い、ありきたりのシティホテルだったが、そんなことはどうでもよかった。
素肌と素肌を重ね、愛を交わするのだけが望みだった。


いや――愛を交わすなどと、遠回しに言うのもおこがましい。
女体の中で膨れ上がった淫らな情感を、愛する男に鎮めて欲しい一心だった。


部屋に入る前から身体が疼いてどうしようもなかった。

シャワーを浴びる時も、股間に水流が当たるたびに、ひくんと腰が揺れた。
自然に呼吸が乱れ、指を這わすのを我慢するのが大変だった。


「ぅんんっ……
    んんん、ふぅんんっ」

悩ましい鼻息をたてて濃厚なキスをかわしつつ、右手を男の器官に伸ばしてゆく。
すでに欲情に反り返って、火傷しそうな熱さだ。

軽く触れただけで、ヒクンと跳ね上がる。
五本の指を絡めて、やわやわとこすった。


手のひらに伝わる硬さが、漲りが、形状が、

愛おしかった。



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