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第7章 肌色の動画

（性欲を煽り立てることだけが目的の映像ね）

頭の中で吐き捨てた。

（こんな映像を撮りながら、ふたりで淫らな行為にふけるなんて）


女体のあちこちをさまよっていたカメラが、女の顔をアップに捉えた。

「口を開けて」

言われるままに、ふっくらした唇が少し開く。

口内に入れられた少年の人差し指を、綾音は音をたてて舐めしゃぶりはじめた。

ピンクの舌のうごめきが、なんともいやらしい。
見ているだけで、体温が上昇してくる。


明らかに、いびつな関係性だ。
もしも年齢や社会的地位が高い男性に強制されているのだとしたら、ただちに通報するレベルである。


だが、年齢も社会的地位も、上位なのは女のほうだった。
少なくとも、綾音も承知の上の撮影なのは確かだ。