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真紅の花嫁
第7章 肌色の動画


いつの間にか、女の口には複数の指が入っていた。

人差し指と中指で口腔内をまさぐったり、
並びのよい真っ白な歯列をなぞったり、
親指を加えて、ぬらぬら動く舌をつまんだりする。

あふれたよだれが、形の良い顎先まで垂れ落ちる。
アイマスクで顔の上半分が覆われているため、ひくひくと動く縦長の鼻孔が、やけに目立った。


カメラが少し引いた。
赤いテープを食い込ませた胸のあたりまで映る。

胸のふくらみはいびつになっていたが、それでも双乳の柔らかさ、若々しい張りがはっきりと見て取れる。
小さめの乳頭がふたつ、愛らしく上向きに尖っていた。

その淡い色合いの肉粒に、肌色の棒状のものが当てられた。


「何だか、わかるよね?」

画面の背後で亮が尋ねる。


映像が少し揺れたのは、左手でカメラを持ち、右手の棒状器具で赤い実をグリグリとえぐったからだろう。
樹脂製のようで、器具もわずかにたわんだ。


真波はノートパソコンの前で、口元に手をやる。
それは、男性器官を模した玩具だった。



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