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Q 強制受精で生まれる私
第10章 4.0度目
 今にも犯されそうというこの状況でリラックスなんかできるはずがない。正常な思考であれば当然の考えなのに、どういう訳か身を任せる程に身体が軽くなってくる。

 胸を、特に脇と乳房の境界線を中心に手揉みされているだけなのに、押されては退いていくと同時にじんわりとした解放感の波にさらわれる。

 この感覚…エクスタシーというのだろうか?
 私はこのもどかしくも愛おしい感覚を知っている。
 ついさっきまで貪っていたあの切ない一時が、この男の手によって再び舞い戻ってきたのだ。

「乳首もこんなに勃たせちゃって…そこまで気持ちいいですか? スペンス乳腺は開発しないと性感帯にはならないはずなのですが…浜園さんは今も昔も真性のスケベなんでしょうね。」

「あぅ…あっあぁ。 スケベは…あなた、あっ!! でしょうが…」

「まさか。私は治療の一環でやっているだけです。見境無く性行為に耽っていたであろう、尻軽な貴方とは全くもって違いますよ。」

「勝手なこと、言わないで…何を根拠に、私が尻軽なんて…ひゃわぁっ!!」

 言い訳を許さないかのように先生は右手を胸から離し、下方にある丸出しの弱点に迷わず掴みかかってくる。くちゅりと淫らな水音と共に骨張った指が息つく暇もなく侵入してくる。

 最奥を目指さんとばかりに肉の壁を掻き分けてびちびち跳ね回るミミズに、私はただ身悶えすることしかできない。腰に力を入れるだけでなく、体を捻ってじわじわと登りつめてくる快感から逃がれようとするも、肋骨を折られてしまうのではないかと思う程の片腕の強い締め付けが、私の逃走を許さない。

 指による快感は自分でするよりも相手にしてもらう方が感度が倍増するのだろうか。ただ上下運動を繰り返すだけなのに早くも限界を突破しそうになる。まっさらな草原に白い花が倍々に咲き埋め尽くすかの様に頭が白く明滅し、『イキたい』という感情以外何も考えられなくなってくる。

「だめぇ…そんなにぃい、ぐちゅぐちゅしちゃ、あぁ。とん、じゃうぅ…イっ!! …」
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