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Q 強制受精で生まれる私
第10章 4.0度目
 パニックになった私はとうとう動物の本能さえ忘れてしまったのか。無我夢中で逃げた先はベッドの上だった。せめて下の隙間に無理やり体を捩じ込めばいいのにと後悔するも、時すでに遅し。小動物の様に布団にくるまって震える私に対して、まるで刃物の様に布一枚越しの怒張を先生が突きつけてくる。

 いつもは饒舌な先生もさすがに本番は雰囲気を重んじるタイプなのか。ベットの上に上がった途端、急に神妙な面持ちで固く口を閉じ始める。視線だけが感情のコミュニケーションを交わす中、先生の勝負パンツが銀幕のシーンの様にゆっくりと降ろされていく。

 はち切れんばかりの強張りを持った仕込み刀の真の姿が、有り余る斥力を発揮して私の目の前に現れる。ぶるぶると小刻みに振れるそれは、私の想像を遥かに越えていた代物だった。

 記憶が無い私にはそれが大きいのか、小さいのかはよく分からない。けれど雌を犯し孕ませる、ただそれだけのために生み出された見事な丸みと括れ、そして膨張を見せるエロティシズムの塊を直視した私は、ただ湧き出る生唾をごくりと飲み込むことしかできなかった。

 ざらりとしているのか。
 つるりとしているのか。
 どうしてずっと反り立っているのか。
 骨が入っているのだろうか。
 固いのだろうか。柔らかいのだろうか。
 血管が浮き出ているのは怒りという感情があるからなのか。
 この目に焼き付くような曇色は何色と表現すべきか。
 両脇にだらしなくぶら下がる袋達。あの中身全てが精液なのだろうか。

 何度直視しようと理解不可能なオーパーツ。
 まるで催眠にかかったかの様に、見ただけでそれ以外何も考えられなくなっていく危険物。
 一度挿れられてしまったが最後。二度とその感覚を忘れ去ることはできないであろう性の神秘。


 これが…おち✕ちん…

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