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Q 強制受精で生まれる私
第10章 4.0度目
 先生の攻めは留まることを知らず、次々とヒートアップしていく。いななく私の矯声。過呼吸に思える先生の熱い吐息。打ち付けられる度に鳴り響く艶やかな和音。それらがハーモニーとなって部屋中に木霊する。

 先生とのセックスはもう三回目になるけど、それを加味しても今日のは別格な快感をもたらす。排卵期だから。発情しているから。自慰をした後だから…色々理由があるのかもしれないけど、それ以上に私を容赦なく突き続けるモノの正体を知ってしまったからだと思う。

 正体不明のよく分からない物から、私を孕ませるために必要な器官だと理解した瞬間、私の体は私の心を離れ、受け入れることを決めてしまったのだろう。入口近くまで引いては、また最奥目指して一気に突き刺すことを繰り返す暴漢に、私の体は何を血迷ったのか最大限のおもてなしで迎えてしまう。

 膣を形作るひだ、細胞のひとつひとつがまるで愛人を抱き締める様に、ぴたりとおちん✕んに吸い付く。動きやすいように愛蜜を駄々漏れにし、膣内に出したいという欲望を満たそうと一丸となって柔肌を扱いていく。二人の体温に摩擦熱が徐々に加わっていき、発射までの熱膨張を全身で手助けしてしまう。

「くっ…今の浜園さんの中…凄い、ですよ。別の生き物みたいで…そんなに、欲しかったんですね。」

「ちがっ!! んんっ!! 違うのぉ!! これはぁあ!! カラダが!! ふあぁあ!! かってにぃ!!」

 体がすっかり出来上がってしまった一方で、私の理性はすぐにこの状況から逃げなきゃという危機意識が芽生えつつあった。このままもし出されたら、女としての一生が決まってしまう。自由はもちろん、一個人の尊厳までも奪われてしまうという絶望に忌避感を覚えた私は、言葉だけの精一杯の抵抗を示す。

 だけどそれは男の性交を止めるには余りに非力で、むしろ逆効果であることに、燃えたぎる頭では気付くことができなかった。
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