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Q 強制受精で生まれる私
第13章 5.0度目
「あっ!! ああっ!! あぁー!!」

 私は餅つきの要領で先生に身を任せ、ペニスが突き刺さると同時に艶っぽい喘ぎ声を漏らす。否、漏らしてしまう。私のことを精の捌け口としか見ておらず、その行為が射精以外何の意味を持たなくても、この行為が私にこの上ない快楽をもたらすことに変わりない。それでもプロの女優の演技は素晴らしく、私の嬌声よりも遥かに男を楚々るであろう大きい喘ぎ声を出す。

 そんな姿を見て、私もこうなるまでされたいな、なんて羨ましく思ってしまう。

「うぅ…でるっ!!」

「えっ? きゃん!! …あ、あぁ…はぅ。あぁ…」

 男優程の耐久力は無いのか、先生は二三度小刻みで素早く突くと、勢いよくペニスを私から抜く。外に出たと同時に熱くて白い泥のシャワーがお腹に吹き掛けられる。我慢に我慢を強いられていた先生の精液はとても濃い白濁色をしていて、やっとのことで出せたんだなというのが伺える。

 私だった肉を使うことで、最後の最後で性欲解消を果たした先生と違って、私はとうとう先生のカラダを使ってもイクことはできなかった。できることならこのまま盛大にイカせて欲しかった。こんなどこにも存在が許されない私なんて、何もかも消して欲しかった。でもそのためには何かが欠けていて、その願いは最後まで叶うことはなかった。

 ここならばと思って私の体は無我夢中でここに来たのだろうけど、結局心はぽっかりと穴が空いたまま。幾分か気持ちよかっただけで、虚しいことには変わらない。ここも安らかに眠れる場所じゃないなら、後はもう…


 もう、ここには用はない。
 この人も、もう私のことは用済みだろう。
 ここにも、世界のどこにも、私の居場所はない。
 私は息切れを起こす先生を横目に、幽霊らしくさよならも言わずにその場から立ち去ろうとする。


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