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Q 強制受精で生まれる私
第13章 5.0度目
 熱気のあるいやらしい臭気でくすぐられる鼻腔。ぐちゅぐちゅと粘り気のある卑猥な音で満たされる耳と脳。混ぜ合わされた唾液にまみれる口内。左右に動いてはすれ違い様にバードキスをする乳首。私の芯を揺さぶるかのようにもどかしくあちこちを擦るフラート。柔らかい岩盤浴と呼んでも遜色ない男のカラダの感触。

 渾然一体となった快感に耐えられるはずがない。なのに相変わらず何かが欠けていて絶頂に達することができない私は、ありとあらゆる箇所の力が抜けていき、先生の支えがなければ体を維持することができなくなるほど蕩けてしまう。

「ぷは。はぁ…きゃっ!! なか…かきまわしちゃ、やぁあ…」

 私の入口にひんやりとした滑らかな指が二本、するすると滑り込むように侵入してくる。汗ばんだ先生の体はこれ以上ないくらい高熱を帯びているのに、それすら冷たく感じてしまう程に私の膣内はより高い熱で満たされていた。
 
 先生は私の太陽の内部を確かめるかのように、指を三日月みたいに曲げたり交差して、ひだというひだを指の腹や爪の甲をなぞる。くちゅりくちゅりと響き渡る淫猥な水音が、いつ挿れても大丈夫だと私達に合図を送る。

 何の宣言も無く先生のが私に入り込んでくる。濡れに濡れて充分に解れた私の膣を、ニチニチと掻き分けては最奥を目指す。これが欲しかったのだと言わんばかり膣ひだは先生の表皮を余すことなく覆い尽くし、お互いに快感を享受し合う。あの男では何ひとつ聞こえなかった歓喜のにちゃにちゃ音が部屋中に響き渡る。

「あっ!! あっあ!! きゅう!! せんせ、やめっ!! てぇ!! これいじょう、わぁあ!! うんーんんっ!!」

 どれだけ喚いても先生の執拗な抽挿は止まらず、私は際限のないエクスタシーに身悶えすることしかできない。私の辞書から絶頂、イク、オーガズム…それらの言葉が消えてしまったかの様に何故か頂きを越えることができず、止めどなく押し寄せる快感に身を引き裂かれる。

 このままじゃオーバードーズで本当に死んでしまう…そんなの願ったりかなったりじゃないかと言う私と、このまま死ぬなんて嫌だと叫ぶ私が混濁する意識の中で必死にせめぎ合う。

 生と死の瀬戸際で綱引きが行われている、そんな時だった。
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