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氷の戦乙女は人たらし公爵に溺愛される〜甘く淫らに溶かされて〜
第4章 フェガリ
 翌朝、身支度が整った後にソファで寛いでいると、ルナとサージュがカミリアの迎えに来た。ルナはいつもどおりだが、サージュに覇気が感じられない。昨日はまっすぐ目を見て話したのに、伏し目がちにルナの後ろに突っ立っていた。
(サージュさん、あの後ラウルに何か言われたのかしら?)
 カミリアは、ナイフの稽古の時に話を聞こうと決めた。

 朝食中、サージュはやはり物静かだった。静かなのはいいことだが、魂が抜けたような顔は、見ていられない。試しにわざと食器の音を立てたが、無反応だ。これにはラウルもおかしいと思ったのか、訝しげな目でサージュ女史を見た。
 朝食が終わり、着替えて中庭に出ると、ラウルがベンチに座って待っていた。カミリアはその隣に座る。

「サージュさん、今朝から元気がないんだけど、あの後改めて注意したりした?」
「いや、あれっきりだよ。彼女、人の言葉に影響されやすいからなぁ……」
 ラウルはやれやれと肩をすくめる。どうやらカミリアの予想は概ね当たりのようだ。
「参考に聞くけど、昨日はどうだった?」
 ラウルに聞かれ、カミリアは昨日のことをすべて話した。ラウルは少し考えるような素振りを見せると、カミリアにナイフの木刀を手渡して立ち上がる。

「ちょっとサージュと話をしてくるよ。悪いけど、自主練習してもらえないかな? それは自分でそのまま持ってていいから」
「分かった」
「それじゃあ、行ってくる」
 ラウルを見送ると、カミリアはひとりで基礎の動きを何度も練習した。

 少し早めに切り上げて汗を流してから自室に戻ると、サージュがいた。テーブルの上には、皿や食器が並んでいる。
「自主練習お疲れ様です、ソニア様。テーブルマナーの練習をしましょうね」
 昨日のサージュに戻っていることに安心したが、ラウルが何をしたのか少し気になった。

 授業は昨日の午前のように平和に終わり、心の底から安堵する。その後の昼食やダンス、お茶会のマナーなども平和に終わってくれた。おかげでストレスはだいぶ軽減されたが、それでも言葉遣いの指摘や、常に誰かといる1日は疲れる。
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