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第2章 デビュー

えっ！
そんなことが……

アダルトグッズコーナーにいたアラサーの女性客を見て、まゆが思わず声を上げそうになる。

160センチのまゆより10センチは高い長身でスタイリッシュな白いワンピースの腰に黒革のベルト、黒髪ショートで某歌劇団の男役みたいなイケメンな雰囲気の美女……まゆの妄想の中で声をかけてきたお姉様そのままだ。

やっぱり今日このお店に来るのが私の運命だったんだ……そんなことを考えながら女性の横顔を眺めていると、横を向いた女性と目が合う。

店内なのにサングラスをかけたままのまゆを見て、女性が意味ありげな微笑を浮かべる。

あわてて目をそらし、まゆはランジェリーコーナーに戻る……とりあえず下着選びだ。