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第10章 淫らな交流

よかったと言うべきか、残念ながらと言うべきか、エレベーターも他の部屋のドアも開くこと無くメッセージをくれた夫婦の部屋の前に着き、美咲がノックするとドアが開く。

「お待ちしていました……女性カップルさんとの交流は初めてなので、私も主人も楽しみにしています」

出迎えてくれたのは、ホテルのガウンを羽織った小柄な中年女性……「奥様」という呼び方がぴったりの知的で上品な雰囲気の女性だ。

「はじめまして、高岡です……楽しみましょうね」

ガウン姿の中年男性もソファーから立ち上がって笑顔で挨拶する……こちらも見た目の雰囲気は柔和な紳士だ。

えっ？
ほんとにそうなの？

まゆが心の中でつぶやく……こんな上品そうな夫婦がラブホテルでの淫らな交流プレイの常習者なんて信じられない……。